2009年、フットゴルフはなぜオランダでルール化されたのか
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2009年、フットゴルフはなぜオランダでルール化されたのか
サッカーボールを蹴って、できるだけ少ない回数で目的地へ運ぶ。それだけなら、細かなルールがなくても遊べます。
確認日:2026年10月6日
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現在のフットゴルフにつながる着想源として語られているのも、Tottenham Hotspurの選手たちが練習後に行っていたシンプルな遊びです。
では、なぜそこへ、
- ルール
- 服装
- 専用カップ
- 大会
- 国内団体
- 国際団体
まで必要になったのでしょうか。
そして、なぜそれがオランダで起きたのでしょうか。
結論からいうと、
フットゴルフを単発の遊びではなく、誰がどこでプレーしても同じ条件で競える「スポーツ」にするためです。
2010年2月の業界誌shotsは、Bas KorstenとMichael JansenがFootGolfを成立させるため、ルール、服装、専用カップ、International FootGolf Associationなどの基盤を整えたと報じています。2009年8月のEvents.nlでも、Nothing側は競技を大きなスポーツへ育てるため、国内・国際団体を設立したと説明しています。(出典:shots/Events.nl)
つまり2009年は、「遊びにルールを付けた年」というより、「遊びを社会へ出せる競技へ変えていった時期」として見ると分かりやすくなります。
この記事で分かること
- なぜ、遊びにルール・設備・大会・団体まで必要になったのか
- 「なぜオランダだったのか」について、資料から確認できること・できないこと
- 2009年8月19日の大会前報道と、9月6日のオランダ選手権
- International FootGolf Association(IFGA)とFIFGの違い
- 資料によって記述が異なる部分と、蹴GOでの整理のしかた
2009
まず結論|なぜルール化が必要だったのか
確認できる資料から整理すると、初期FootGolfには次の仕組みが整えられていきました。
| 必要になったもの | 役割 |
|---|---|
| 共通ルール | 違う選手でも同じ条件で競う |
| ゴルフコース | 共通の競技環境を作る |
| 専用カップ | 明確な終了地点を作る |
| 服装・エチケット | 競技として共通するスタイルを作る |
| 大会 | 実際に勝敗を決める |
| 国内・国際団体 | 競技を継続・共有する |
この「理由」を当時の関係者が上記の形で箇条書きにしたわけではありません。
一方、shotsは、KorstenとJansenがFootGolfを一つのスポーツとして成立させるためのinfrastructureとして、ルール、衣服、専用カップ、国際団体を用意したと具体的に報じています。(出典:shots)
したがって蹴GOでは、
誰か一人の遊び方ではなく、他の人・他の場所でも繰り返せる競技にするための標準化
が、ルール化の核心だったと整理します。
競技の部品|0 / 6(上の表をもとにした蹴GOによる整理。このページを読み進めると1つずつ揃っていきます)
- ゴルフコース
- 専用カップ
- 服装・エチケット
- 共通ルール
- 国内・国際団体
- 大会
1999–2001
出発点は「競技」ではなく、練習後の遊びだった
時間を少し戻します。
1999〜2001年。
オランダ人サッカー選手Willem Korstenは、イングランドのTottenham Hotspurに所属していました。
米国のフットゴルフ統括団体American FootGolf Federationが運営するUSA FootGolfのHistoryページでは、Tottenhamの選手たちは練習後、
練習ピッチから更衣室まで、できるだけ少ないキック数でボールを運ぶ
遊びをしていたと説明しています。(出典:USA FootGolf)
ただし、この部分には資料差があります。
USA FootGolfは「as few kicks as possible」と記録しています。
一方、2014年4月28日のCNN英語版の記事では、この遊びをできるだけ短い時間で更衣室へ戻すものとして説明しています。(出典:CNN|FootGolf(2014年4月28日))
したがって、Tottenhamで似た遊びが行われていたことまでは複数資料で語られていますが、その勝敗条件を「キック数」と断定する場合はUSA FootGolfの説明に基づくと明示するのが安全です。
この記事では、USA FootGolfの公式Historyを基準に「少ないキック数」と記載します。
Tottenhamで現在のFootGolfが行われていたわけではない
この違い以上に大切なのは、当時の遊び=現在のFootGolfではないという点です。
この段階には、
- 専用カップ。
- バンカーやハザードを含めた統一ルール。
- ドレスコード。
- 大会。
- 競技団体。
といった現在のFootGolfを形作る仕組みは確認できません。
したがって、
「フットゴルフはTottenhamで発祥した」と単純に表現するのではなく、
現在型FootGolfの着想源として、Tottenham時代の遊びが公式史で紹介されている
とする方が正確です。
2008
Willem KorstenからBas Korsten、Michael Jansenへ
この遊びが後に競技化されていく流れで登場するのが、Bas KorstenとMichael Jansenです。
BasはWillem Korstenの兄弟です。
USA FootGolfのHistoryでは、Bas KorstenとMichael Jansenが、Willemたちの遊びを着想の一つとして、2008年にオランダで現在知られるFootGolfを作ったと説明しています。
しかも、そこにはすでに、
- attire(服装)
- etiquette(エチケット)
- general rules(一般ルール)
が含まれていたとされています。(出典:USA FootGolf)
したがって、「2009年に何もないところから初めてルールが作られた」とは言えません。
蹴GOでは、
2008年ごろから現在型の競技設計が進み、2009年にゴルフ場・大会・組織という公の形へ展開された
と整理します。
なぜ「オランダ」だったのか
ここは、推測を入れないことが重要です。
- 「オランダはサッカー大国だから」
- 「ゴルフ場が多かったから」
- 「新しいスポーツを受け入れやすい国民性だったから」
といった説明は考えられます。
しかし、今回確認した資料から、それらを2009年にFootGolfがオランダで競技化された直接的な理由とは確認できません。
確認できるのは、
Bas KorstenとMichael Jansenがオランダのクリエイティブ企業Nothingで活動していたこと。
そこで新しいスポーツとしてFootGolfを開発したこと。
そして、オランダのゴルフ場で実際に大会を開催したことです。(出典:shots)
したがって、
現在型FootGolfを設計・展開した中心人物とチームが当時オランダで活動していた
というのが、資料から確認できる最も具体的な答えです。
Nothingは「新しいスポーツ」を事業として作ろうとしていた
Bas KorstenとMichael Jansenは、広告・クリエイティブ業界の人物でした。
2010年2月24日のshotsの記事では、2人が広告会社の依頼を待つだけではなく、自分たちでブランドや商品をゼロから作る「commercial creativity」に取り組んでいたことが紹介されています。(出典:shots)
その最初期のプロジェクトがFootGolfでした。
shotsはFootGolfについて、
- 新しいスポーツを考案
- ルールを作る
- clothing lineを作る
- special cupsを作る
- International FootGolf Associationを設立
したと具体的に報じています。(出典:shots)
つまり、「たまたまゴルフ場でボールを蹴ったら面白かった」だけではありません。
スポーツとして成立させる仕組みまで最初から作ろうとしていた
ことが分かります。
「credible sport」という表現はshots原文で確認できる
前稿では直接引用の正確性に注意が必要でしたが、今回shotsの原ページを確認できました。
記事には、
“the infrastructure to make FootGolf a credible sport”
という記述があります。(出典:shots)
日本語では、FootGolfを信頼性のある一つのスポーツとして成立させるための基盤程度に訳すのが自然です。
この基盤として挙げられているのが、ルール、服装、専用カップ、国際団体です。
「なぜルール化したのか」を考えるうえで、かなり重要な同時代に近い資料です。
ルールだけではスポーツにならなかった
FootGolfを形にするには、「どう蹴るか」だけ決めても不十分です。
- どこから始めるのか。
- 何をゴールにするのか。
- 何回で終えたらスコアはいくつなのか。
- どんなコースで競うのか。
- 誰がルールを管理するのか。
こうした条件も共有する必要があります。
だから初期FootGolfには、ルール+競技環境+設備+組織がまとめて整えられていきました。
ここが、
遊びから競技へ変わる境目
です。
なぜゴルフ場だったのか
競技の部品|1 / 6
- ゴルフコース
- 専用カップ
- 服装・エチケット
- 共通ルール
- 国内・国際団体
- 大会
2009年8月19日のEvents.nlは、新競技FootGolfについて、サッカーとゴルフを組み合わせ、公式ゴルフコースに設けた直径53cmのホールで行うスポーツとして紹介しています。(出典:Events.nl)
USA FootGolfも、2009年の公式ローンチについて、regulation golf courseでプレーすることが重要な競技として説明しています。(出典:USA FootGolf)
ゴルフコースには、
- ティー。
- フェアウェイ。
- 起伏。
- バンカー。
- 水。
- グリーン周辺。
といった環境があります。
サッカーの「ボールを蹴る技術」に、ゴルフの「コースをどう攻略するか」という要素が加わります。
これによって、単に目的地へ向かって蹴る遊びとは違う競技性が生まれました。
「大きなカップ」も競技を共有するために必要だった
競技の部品|2 / 6
- ゴルフコース
- 専用カップ
- 服装・エチケット
- 共通ルール
- 国内・国際団体
- 大会
通常のゴルフカップにサッカーボールは入りません。
そのためFootGolfには専用カップが必要です。
Events.nlは2009年8月の記事で、直径53cmのホールを使うと報じています。(出典:Events.nl)
shotsも、special cupsを作ったと記録しています。(出典:shots)
専用カップがあれば、
ボールがここへ入ったら、そのホールは終了
という条件を全員が共有できます。
こうした「終了条件を同じにする」ことも競技化の一部です。
なぜ服装やエチケットまで決めたのか
競技の部品|3 / 6
- ゴルフコース
- 専用カップ
- 服装・エチケット
- 共通ルール
- 国内・国際団体
- 大会
USA FootGolfが2008年の現在型FootGolfについて記載しているのは、ルールだけではありません。
- attire
- etiquette
- general rules
です。(出典:USA FootGolf)
shotsも、初期の競技基盤としてclothing lineを挙げています。(出典:shots)
ただし、「なぜこの服装にしたのか」について、個々の理由まで説明した当時の一次資料は今回確認できていません。
したがって、
FootGolfは最初から、競技規則だけでなく見た目やエチケットを含めた一つのスポーツとして設計されていた
という確認可能なところまでにとどめます。
20098月19日
2009年8月19日|大会前の当時資料が残っている
2009年8月19日。
Events.nlは、「Nieuwe sport FootGolf van start」という記事を公開しました。
今回、原ページを直接確認できました。
記事ではNothingが、Golfbaan Het Rijk van Nijmegenで最初のオランダFootGolf選手権を開催すると報じています。(出典:Events.nl)
参加予定者として、
- Roy Makaay
- Mario Been
- Danny Koevermans
- Kenneth Perez
- Pierre van Hooijdonk
- Bryan Roy
- Luc Nilis
らの名前も掲載されています。(出典:Events.nl)
「これは冗談ではない」もEvents.nl原文で確認できる
NothingのSusan van Dethは、Events.nlの記事で、
“Het is absoluut geen grap”
と発言しています。
直訳すれば、「これは絶対に冗談ではありません」です。(出典:Events.nl)
さらに記事では、Willem Korstenが遊びを紹介し、Nothingがそれを大きなスポーツへ育てることを決め、国内団体と国際団体を設立したと説明しています。(出典:Events.nl)
つまり、少なくとも2009年8月の段階で、
単発イベントではなく、継続するスポーツにしようとしていた
ことを当時資料から確認できます。
競技を広げるなら「同じルール」が必要になる
競技の部品|4 / 6
- ゴルフコース
- 専用カップ
- 服装・エチケット
- 共通ルール
- 国内・国際団体
- 大会
ここからは、確認できる事実をもとにした蹴GOの整理です。
数人だけで遊ぶなら、「今日はこうしよう」と、その場で決めれば十分です。
しかし、
大会を開催する。
別の選手が参加する。
別のゴルフ場でも行う。
国をまたいで競う。
となれば、プレーヤーごとに遊び方が違う状態では成立しません。
shotsが競技基盤としてルールを作ったと報じていることを踏まえると、
ルール化とは、FootGolfを「他の人へ渡せるゲーム」にする作業でもあった
と整理できます。(出典:shots)
同じ規則なら、違う場所でも比較できる。大会でも勝敗を決められる。
それが競技化です。
2009ごろ
国内団体も2009年ごろに作られた
競技の部品|5 / 6
- ゴルフコース
- 専用カップ
- 服装・エチケット
- 共通ルール
- 国内・国際団体
- 大会
FootGolf Hollandの公式サイトも、今回直接確認できました。
同サイトは、
2009年半ばにBas KorstenとMichael JansenがFootGolfを導入し、その後Nederlandse FootGolf BondとInternational FootGolf Associationを設立した
と記録しています。(出典:FootGolf Holland)
ここで年表上の表現は、「2009年ごろ」または「2009年半ば以降」とするのが安全です。
団体があれば、
- 大会を運営する。
- ルールを共有する。
- 選手を集める。
- 競技を継続する。
主体ができます。
International FootGolf AssociationとFIFGは別組織
ここは特に混同しやすい部分です。
同じ組織ではありません。
FootGolf Hollandは、初期IFGAについて、数年後には各国団体の希望と目標が合わなくなり、費用面なども課題となったと説明しています。
そして2012年のWorld Championship時の特別会議で、新しい国際団体を作ることが決まったと記録しています。(出典:FootGolf Holland)
2012
2012年|FIFGへ
FootGolf Hollandによると、その新しい国際組織が、Federation for International FootGolf(FIFG)です。(出典:FootGolf Holland)
FIFG自身も、公式サイトで、世界で競技を行うためには構造が必要だったという趣旨を説明しています。
さらに、
- international rules of play
- constitution of FootGolf
を制定し、加盟団体がそれに従う仕組みを作ったと明記しています。(出典:FIFG)
前稿ではこの記述を「Aboutページ」としていましたが、正確にはFIFG公式トップページのAbout us部分で確認できます。
したがって「憲章」は削除する必要はありません。
ただし、出典ページを明示しておく方が安全です。
IFGAとFIFGはその後どうなった?
補足として、GolfMagicは2013年12月に、IFGAがFIFGをFootGolfの統括団体として認め、Michael JansenがFIFG初のアンバサダーになったと報じています。(出典:GolfMagic)
これはFIFG・FootGolf Hollandの一次資料ではなく二次資料なので、主要な歴史年表の柱にはしません。
ただ、IFGAとFIFGが単に並立したまま終わったわけではないことを理解する補足材料にはなります。
20099月6日
2009年9月6日|ルールが「大会」で使われる
競技の部品|6 / 6
- ゴルフコース
- 専用カップ
- 服装・エチケット
- 共通ルール
- 国内・国際団体
- 大会
2009年9月6日。
Golfbaan Het Rijk van Nijmegenで、Nederlandse Kampioenschap FootGolfが開催されました。
USA FootGolfは、この大会をゴルフコース上で行われた最初のFootGolf大会としてHistoryに記録しています。(出典:USA FootGolf)
そして翌日。
Voetbal Internationalが大会結果を報じました。
今回、その原ページも確認できました。(出典:Voetbal International)
優勝したのはTheo Janssen|「決勝」表現も確認できた
Voetbal Internationalの原文は、“Na een bloedstollend spannende finale”と書き始めています。
つまり、非常に接戦となった決勝の後という内容です。
記事はTheo Janssenについて、Kenneth Perezよりわずかに強かったと報じています。(出典:Voetbal International)
したがって、
決勝でKenneth Perezを破り、Theo Janssenが初代オランダFootGolf王者となった
という表現は維持できます。
さらにVIは、3つのファイナルラウンドと「neary」を経てJanssenが勝ったとも記載しています。(出典:Voetbal International)
2009
2009年には「アイデア」から外から見える競技になった
この時点では、ルールを考えた。だけではありません。
実際のゴルフ場で、
- 選手が集まり、
- 同じ条件で競い、
- 王者が決まり、
- 翌日にはスポーツメディアが結果を報じています。
2009年を歴史上の大きな節目とする理由はここにあります。
FootGolfが、作り手だけのアイデアから、他の人が参加し勝敗を共有できる競技へ変わった。
ということです。
「2008年に最初の大会」という資料もある
ここは今後も隠さず残します。
2014年4月28日のCNN英語版は、Michael Jansenが2008年にオランダで最初の大会を開いたという説明を掲載しています。(出典:CNN|FootGolf(2014年4月28日))
一方で、現在のUSA FootGolf公式Historyは、
2008年=現在型FootGolfの形成
2009年9月6日=ゴルフコースで最初の大会
と分けています。(出典:USA FootGolf)
さらに2009年8月19日のEvents.nlは、最初のオランダ選手権をこれから開催すると大会前に報じています。(出典:Events.nl)
そのため蹴GOでは、
2008年=競技形成期
2009年=現在の公式史と同時代報道で明確に追える大会・公開・組織化の節目
として整理します。
CNNの2008年説を誤りとは断定しません。
資料間に違いがあること自体を残します。
2009年のルール全文は確認できる?
ここは引き続き慎重に扱います。
今回の調査でも、2009年当時の最初期Rulebook全文までは確認できませんでした。
確認できるのは、
- USA FootGolfが2008年時点で服装・エチケット・一般ルールを含む形式が作られたとしていること
- shotsがルールを作ったと報じていること
- Events.nlが53cmのホールを使った競技として紹介していること
- 国内・国際団体が作られた記録
です。(出典:USA FootGolf)
したがって、「2009年当時のルールは現在のFIFG Rulebookと同じだった」とは言えません。
現在のルールは、その後の国際化と改訂を経たものです。FIFGは現在、Rules of the Gameとして詳細なRulebookを公開しています。(出典:FIFG|Rules of the Game)
JFGAが「2009年にオランダでルール化」と説明する意味
JFGAは現在、フットゴルフについて、2009年にオランダでルール化されたと説明しています。(出典:JFGA)
初心者へ歴史を伝えるうえでは、分かりやすい整理です。
ただし、より細かく資料をたどると、
という過程が見えてきます。(出典:USA FootGolf)
したがって蹴GOでは、「2009年=突然すべてのルールが生まれた一点」ではなく、
現在型FootGolfが公の競技として形を持った重要な時期
として扱います。
プロサッカー選手を集めた意味
2009年の大会には、Roy Makaay、Danny Koevermans、Kenneth Perez、Pierre van Hooijdonk、Bryan Roy、Luc Nilisら、多くのプロ・元プロサッカー選手が参加予定者として紹介されていました。(出典:Events.nl)
shotsはその後、Nothingがhigh-profile FootGolf eventを開催し、大きなPRを生み出して競技を広めたと記録しています。(出典:shots)
したがって、
著名なサッカー関係者が参加した大会が、FootGolfを世の中へ見せる役割を果たした
ことは確認できます。
ただし、「有名選手を呼んだ唯一の目的はマーケティングだった」とまでは断定しません。
ルール化と「ブランド作り」が同時に進んでいた
2009年前後の流れを見ると、
- ルールを作る。
- 服装を作る。
- 専用カップを作る。
- 団体を作る。
- 大会を開く。
- メディアへ発信する。
という動きが同時に進んでいます。(出典:shots)
現在の言葉で整理すれば、
競技そのものを作ることと、FootGolfというスポーツを社会に認識してもらうことが同時に進んでいた
と見ることができます。
これは蹴GOによる整理であり、FIFGの公式用語ではありません。
「似た競技があった」という部分はWikipedia依存をやめる
前稿では、FootGolf以前にも世界に類似の競技があったという説明にWikipediaを使用していました。
今回はこの記述を削ります。
このテーマについて一次資料中心で確認できているのは、メキシコで2005年からFut-Golfの歴史があったとするFIFG公式記録です。
そのため、2008年のオランダより前にも、別地域でサッカーとゴルフを組み合わせた動きがあったという説明には、今後はメキシコのFut-Golfを使います。
「世界中に多数の類似競技が存在した」とは、この記事では広げません。
2012
2012年|オランダで形になった競技を世界で共有する段階へ
オランダで競技が成立しても、国によってルールが違えば国際大会は難しくなります。
FootGolf Hollandの公式史によると、初期IFGAの後、2012年の世界大会時に新たな国際組織を設ける判断がされ、Federation for International FootGolf(FIFG)へ進みました。(出典:FootGolf Holland)
FIFG自身も、世界のあらゆるレベルでFootGolfをプレーするためには構造が必要だったと説明し、international rules of play and constitutionを制定したとしています。(出典:FIFG)
つまり歴史は、
- 2008〜2009年|オランダで競技形式を作る
- 2012年|国際的に共有できる仕組みを作る
へ進みました。
1999–2012
年表で見る「遊びが競技になるまで」
- 1999〜2001Tottenham時代の遊びが後の公式史で着想源として紹介される着想
- 2008USA FootGolfがKorsten/Jansenによる現在型FootGolf形成を記録競技設計
- 2009年半ばFootGolf Hollandがオランダへの導入を記録公開・組織化
- 2009年8月19日Events.nlがオランダ選手権開催を予告当時報道
- 2009年9月6日Het Rijk van Nijmegenで選手権大会
- 2009年ごろNederlandse FootGolf Bond・IFGA設立の記録組織
- 2012新しい国際団体FIFGへ国際統括
2009夏
2009年のオランダへ行ったつもりで考える
ここからは、資料をもとにした理解のための場面整理です。
架空の体験談ではありません。
まだFootGolfは、一般に広く知られた競技ではありません。
ゴルフ場に、通常のゴルフとは違う大きなカップがある。
そこへサッカーボールを蹴る。
プロサッカー選手が集まる。
スコアを競う。
王者を決める。
もし参加者ごとに、「ここから蹴る」「この障害は無視する」「何回で終わりと数える」を勝手に決めていたら、大会として比較できません。
だから、
同じゲームを共有するための決まり
が必要になります。
さらに、それを別の場所でも使うなら、
その決まりを管理する組織
も必要になります。
2009年前後の資料に、ルール・設備・大会・団体が同時に出てくる理由はここにあります。
2009年のルール化が現在にも残したもの
現在のFIFG Rulebookは、2009年当時のルールをそのまま保存したものではありません。
しかし初期資料にはすでに、
- ゴルフコースを使う
- 少ないキック数で競う
- 共通ルールを用意する
- 服装やエチケットを設定する
という、現在につながる特徴が見えます。(出典:USA FootGolf)
2009年が重要なのは、細かな条文が現在まで変わらなかったからではありません。
FootGolfを「誰かの遊び方」から「他の人と共有できるスポーツ」へ変えていった時期だったからです。
よくある質問
Q. フットゴルフは2009年にオランダで初めてルールが作られたのですか?
JFGAは「2009年にオランダでルール化」と説明しています。一方、USA FootGolfは、服装・エチケット・一般ルールを含む現在型FootGolfをBas KorstenとMichael Jansenが2008年に作ったとしています。蹴GOでは、2008年から競技設計が進み、2009年に大会や団体を伴って公の形になったと整理します。
Q. なぜオランダでルール化されたのですか?
現在型FootGolfを設計・展開したBas KorstenとMichael Jansenらがオランダで活動し、そこで大会や団体を作ったことが確認できます。「オランダ特有の文化・制度が理由だった」とする根拠は、今回確認できませんでした。
Q. Tottenhamではキック数を競っていたのですか?
USA FootGolfは「できるだけ少ないキック数」と記録しています。一方、CNN英語版には「できるだけ短い時間」とする異なる説明があります。したがって「キック数」はUSA FootGolfの公式Historyに基づく説明として扱うのが安全です。
Q. 2009年に作られたルールは現在と同じですか?
確認できません。2009年当時の最初期Rulebook全文は今回確認できず、現在のFIFGはその後に整備・改訂された詳細なRulebookを公開しています。
Q. 2009年にFIFGも作られたのですか?
違います。2009年ごろにはInternational FootGolf Associationという初期団体が作られましたが、現在のFederation for International FootGolfは2012年に成立した別の組織です。
Q. 最初の大会は2008年ですか?2009年ですか?
資料に違いがあります。CNN英語版など一部二次資料は2008年としています。一方、USA FootGolf公式Historyは2009年9月6日の大会をゴルフコースでの最初の大会としており、2009年8月のEvents.nlも大会をこれから開催すると報じています。蹴GOでは、2008年=競技形成、2009年=公式史と当時報道で追える大会開催の節目として扱います。
Q. 2009年のオランダ選手権は誰が優勝しましたか?
Theo Janssenです。Voetbal Internationalは大会翌日の2009年9月7日、接戦の決勝でKenneth Perezを上回り、最初のオランダFootGolf王者になったと報じています。
2009
まとめ|2009年、FootGolfは「遊び方」から「共有できるスポーツ」へ進んだ
なぜ2009年、オランダでルール化されたのか。
現在確認できる資料から整理すると、
FootGolfを単発の遊びではなく、他の人・他の場所でも同じ条件で競えるスポーツへ変えるため
という答えが最も近いでしょう。
原型として語られるのは、Tottenhamでの練習後の遊び。
そこへ、
- ゴルフコース
- 専用カップ
- ルール
- 服装とエチケット
- 大会
- 国内団体
- 初期国際団体
が加わっていきました。(出典:USA FootGolf)
そして2009年9月6日には、実際のゴルフコースで選手権が開催され、Theo Janssenが王者になりました。(出典:Voetbal International)
FootGolfはここで、「こういう遊びがある」という段階から、「共通のルールで勝敗を競うスポーツ」へ一段進みます。
その後、各国で競技が広がるにつれて、初期の国際団体からFIFGへ。
2012年には、各国が共有する国際ルールと組織の段階へ進んでいきました。(出典:FootGolf Holland)
フットゴルフ史で2009年が重要なのは、世界で初めて誰かがサッカーボールをゴルフのように蹴った年だからではありません。
アイデアを、他の人へ渡せる「競技の形」にしていった時代だったからです。
そこに、2009年オランダの大きな意味があります。
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ARCHIVE SOURCES
参考・確認資料
一次資料・公式資料
- American FootGolf Federation / USA FootGolf|History米国におけるFIFGの排他的加盟団体であるAFGFの公式サイト。2008年のKorsten/Jansenによる現在型FootGolf形成、Tottenham時代の遊び、2009年9月6日の大会を確認。
- FootGolf Holland|History2009年半ばの導入、Nederlandse FootGolf Bond、International FootGolf Association設立を確認。
- FootGolf Holland|Internationaal初期IFGAが各国団体の要望と合わなくなった経緯と、2012年に新たなFederation for International FootGolfへ進んだ説明を確認。
- FIFG|公式サイト世界的に競技するための構造、international rules of play、constitutionを制定したというFIFG自身の説明を確認。(FIFG公式サイト)
- FIFG|Rules of the Game現在公開されているRulebookと現行ルールを確認。(FIFG|Rules of the Game)
同時代報道
- Events.nl|Nieuwe sport FootGolf van start(2009年8月19日)大会開催前の当時資料。53cmホール、参加予定選手、Susan van Dethの発言、国内・国際団体設立の説明を確認。
- Voetbal International|Theo Janssen is de Tiger Woods van het voetbal(2009年9月7日)大会翌日の当時報道。決勝、Kenneth Perezとの対戦、Theo Janssenの優勝を確認。
- shots|Nothing(2010年2月24日)Korsten/JansenがFootGolfのルール、服装、専用カップ、International FootGolf Associationなどを整えたことを確認。
補足的な二次資料
- CNN|FootGolf(2014年4月28日)Tottenham時代の遊びと2008年の大会について、現在のUSA FootGolf公式史とは異なる説明を掲載する二次資料。
- GolfMagic|Review: FootGolf2013年12月にIFGAがFIFGを統括団体として認め、Michael JansenがFIFGのアンバサダーになったとする補足的な二次資料。
FROM ARCHIVE TO FAIRWAY
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2009年に「他の人と共有できる競技の形」になっていったフットゴルフ。次はあなたがコースに立つ番です。蹴MAPで、近くのフットゴルフコースを探してみましょう。
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