フットゴルフのアプローチの蹴り方|距離感・転がし方・浮かせ方のコツ

蹴GO|知る|技術を知る
FOOTGOLF TRAINING LABフットゴルフのアプローチの蹴り方|距離感・転がし方・浮かせ方の基本とコツ
ティーショットがうまく決まり、ボールはカップに近づきました。
旗までは、あと20mほど。
ここからどう蹴ればよいのでしょうか。
「カップに向かって真っすぐ蹴ればいい?」
「転がしたほうがいい? それとも浮かせる?」
「強さを抑えたつもりなのに、いつもカップを通り過ぎてしまう」
フットゴルフを始めたばかりの人にとって、カップまでの距離が短くなってからのキックは、意外と難しく感じるかもしれません。
遠くへ蹴る技術とは違い、ボールを狙った場所に近づけ、適切な位置で止めることが重要になるからです。
LAB SUMMARY
この記事で分かること
- アプローチとは
- 現在地・着地点・停止地点
- 転がす・低く運ぶ・浮かせる
- 距離感と場面別の判断
- 公式ルールと練習方法
BEGINNER'S KEY強さだけで距離を合わせようとするのではなく、「どこに落とし、どこで止めたいか」を考えて蹴る。
TECHNIQUE OVERVIEW
こうした場面で使うのが「アプローチ」の考え方です。
フットゴルフのアプローチでは、インサイドキックなどでボールを転がす方法や、足の甲を使って少し浮かせる方法などが選択肢になります。
ただし、どの方法がよいかは、カップまでの距離だけでは決まりません。
芝生の状態、傾斜、障害物、着地後の転がり方まで考える必要があります。
初心者が最初に覚えたいのは、強さだけで距離を合わせようとするのではなく、「どこに落とし、どこで止めたいか」を考えて蹴ることです。
この記事では、フットゴルフのアプローチの基本から、蹴り方の使い分け、距離感の調整、コース状況別の判断、初心者向け練習方法まで解説します。
実際のコースで一打を考えるような感覚で、読み進めてみてください。
AUDIO LESSON
音声で技術を学ぶ
LAB 01フットゴルフのアプローチとは?
フットゴルフのアプローチとは、カップやその周辺を目標として、ボールを近づけるためのキックを指す言葉です。
ティーショットが主にホールのスタートとなる一打であるのに対し、アプローチではカップ周辺の狙った場所へボールを運ぶことを考えます。
ただし、FIFGの公開競技規則では、通常のアプローチショットについて「カップから何m以内」といった一律の距離区分は定められていません。
そのため、
「30m以内はアプローチ」
「20m以内からアプローチ」
といった数字を、フットゴルフ全体に共通する公式基準として扱うことは適切ではありません。
アプローチでは何を目指す?
アプローチの目的は、単にボールを前に進めることではありません。
重要なのは、カップに近づけること、そして次の一打を考えられる位置へ運ぶことです。
もちろん、アプローチがそのままカップに入ることもあります。
しかし、毎回直接カップインを狙わなければならないわけではありません。
たとえば、カップの奥に池があるなら、手前に止めることを優先する判断も考えられます。
ティーショット・アプローチ・パッティングの違い
| 種類 | 主な場面 | 意識すること |
|---|---|---|
| ティーショット | 各ホールの最初の一打 | ホール全体を見た目標地点 |
| アプローチ | カップ周辺へ近づける一打 | 落としどころ・距離感・止める位置 |
| パッティング | カップ周辺で転がして入れる一打 | 転がるライン・傾斜・強さ |
この区分は技術を理解するための一般的な整理です。
アプローチとパッティングは、距離だけで明確に分けられるものではありません。
短い距離でも障害物を越えるために浮かせることがありますし、比較的長い距離から転がす方法を選ぶこともあります。

LAB 02アプローチで最初に考えたい3つの場所
アプローチが難しく感じる理由の一つは、単純な距離だけでは判断できないことです。
カップまで20mなら、20m蹴ればよい。
そう考えたくなりますが、実際にはボールが空中を移動したり、着地してから転がったりすることがあります。
そこで、初心者は次の3つの場所を分けて考えてみましょう。
BALL TRAJECTORY現在地・着地点・停止地点(概念図)
概念図青い実線=空中の軌道、オレンジの点線=着地後の転がり。実測した軌道ではありません。
① 現在地|ボールが止まっている場所
まず、今ボールがある場所を確認します。
フェアウェイなのか、芝が長いラフなのか、傾斜しているのか。
足元の条件によって、蹴りやすさやボールの動きが変わることがあります。
ティーショットと違い、アプローチでは原則として止まった場所からボールをプレーします。
そのため、ボールの位置や周囲の状態を確認することが大切です。
② 着地点|最初に地面へ落としたい場所
ボールを浮かせる場合は、どこに着地させたいかを考えます。
たとえば、カップまで20mでも、20m先に着地させると、そこからさらに転がる可能性があります。
そのため、カップの少し手前に着地させる選択も考えられます。
③ 停止地点|最終的に止めたい場所
着地点と停止地点は、必ずしも同じではありません。
ボールは着地した後も転がることがあります。
この転がりを考えたうえで、最終的にカップのどのあたりへ運びたいかを決めます。
20mのアプローチを例に考える
CASE STUDY以下は考え方を説明するための仮想例です。
カップまで20mの平らな場所にボールがあるとします。
例えば、次のような動きが考えられます。
CASE STUDY20mのアプローチ(仮想例)
- 12m
- 8m
- 20m
仮想例数値は考え方を説明するための例で、実測値ではありません。
ただし、実際に12m飛べば8m転がるという意味ではありません。
着地後の転がりは、ボールの速度、地面の状態、傾斜などによって変わります。
この例で覚えておきたいのは、カップまでの距離と、空中を飛ばす距離は必ずしも一致しないということです。

LAB 03アプローチの基本は「転がす」「低く運ぶ」「浮かせる」
アプローチでは、状況に応じてボールの運び方を選びます。
初心者は、まず3つの考え方を理解すると整理しやすくなります。
3種類のアプローチを比較
転がすアプローチ
ボールの動き
地面を転がして進める
試したい場面
カップまで大きな障害物がない
低い軌道のアプローチ
ボールの動き
低く蹴り、転がりも利用する
試したい場面
少し距離があり、転がせる空間がある
浮かせるアプローチ
ボールの動き
空中を通して着地させる
試したい場面
途中に小さな障害物や越えたい場所がある
概念図青い実線=空中の軌道、オレンジの点線=転がり。線の長さは実際の距離を示すものではありません。
| 運び方 | ボールの動き | 試したい場面 |
|---|---|---|
| 転がすアプローチ | 地面を転がして進める | カップまで大きな障害物がない |
| 低い軌道のアプローチ | 低く蹴り、転がりも利用する | 少し距離があり、転がせる空間がある |
| 浮かせるアプローチ | 空中を通して着地させる | 途中に小さな障害物や越えたい場所がある |
これは初心者が技術を整理するための区分です。
FIFGがこの3種類を公式カテゴリーとして定めているわけではありません。
また、それぞれの方法でどれくらい飛び、どれくらい転がるかは、フォームやコース条件によって異なります。

転がすアプローチ
地面を利用してボールをカップ周辺へ運ぶ方法です。
カップまで障害物が少なく、ボールが転がる経路を確認できる場合に選択肢になります。
初心者は、インサイドキックで方向と強さを調整する練習から始めるとよいでしょう。
低く運ぶアプローチ
少し距離があり、ある程度の勢いでボールを運ぶ方法です。
インサイドや足の甲を使うキックなど、本人が扱いやすい蹴り方を選びます。
着地した後の転がりも考える必要があります。
浮かせるアプローチ
地面を転がすと障害物に当たるような場面では、ボールを浮かせるキックが選択肢になります。
ただし、着地点やその後の転がりを調整するには練習が必要です。
また、ボールを足で直接蹴って浮かせる技術と、足ですくい上げるような禁止動作は区別しなければなりません。
LAB 04転がすアプローチの蹴り方|初心者はここから始めよう
初心者が最初に練習するなら、転がすアプローチがおすすめです。
ボールを大きく浮かせず、地面を転がして目標へ運びます。
方向と強さを観察しやすく、短い距離から練習できます。
SHOT SEQUENCE転がすアプローチの6ステップ
STEP 1|ボールからカップまでを確認する
まず、ボールの後ろ側からカップの方向を見ましょう。
その間に、芝の長い場所、バンカー、木の根、傾斜などがないか確認します。
転がす経路に大きな障害物がある場合は、別の狙い方が必要になるかもしれません。
STEP 2|目標地点を決める
カップそのものを狙うのか、少し手前の場所を狙うのかを決めます。
初心者は、まず平らな場所で、指定した目標地点へボールを転がす練習から始めるとよいでしょう。
目標が明確になると、蹴った後の結果を確認しやすくなります。
STEP 3|軸足の位置を安定させる
右足で蹴る場合は、左足が軸足になります。
軸足をボールの横に置き、無理なく蹴れる姿勢を作ります。
ボールから離れすぎたり、近すぎたりしないよう、自分に合う位置を確認してください。
STEP 4|インサイドキックでボールを捉える
足の内側をボールに向け、足首を安定させます。
まずはボールの中心付近を捉えることを意識しましょう。
最初から強く蹴る必要はありません。
軽い力で、狙った方向へボールが転がるかを確認します。
イングランドサッカー協会の技術指導資料でも、足の内側を使うインサイドキックは、正確なパスに利用される基本技術として紹介されています。
TECHNIQUE GUIDEただし、この資料はサッカーの指導資料であり、FIFGがアプローチの標準フォームとして指定したものではありません。
参考:England Football Learning|Different passing techniques in football
STEP 5|振り抜く大きさと強さを調整する
短いアプローチでは、必要以上に大きな動作をする必要はありません。
ただし、足の動きを無理に止めるのではなく、自然に振り抜くことを意識しましょう。
どの程度の振り幅が適切かは、距離や本人のフォームによって変わります。
まずは同じ動作で繰り返し蹴り、距離が安定しているかを確認してみてください。
STEP 6|止まった位置を確認する
蹴った後は、ボールの転がった方向と最終的な停止位置を確認します。
目標より手前なら、強さが足りなかった可能性があります。
目標より奥なら、強すぎた可能性があります。
ただし、傾斜や芝の状態も関係するため、結果を一つの原因だけで判断しないことが大切です。

LAB 05少し浮かせるアプローチ|どんな場面で使う?
カップまでの経路がいつも平らとは限りません。
たとえば、ボールとカップの間に芝の長い場所や、小さな障害物がある場合を考えてみましょう。
地面を転がすだけでは、狙った場所へ届かない可能性があります。
そのような場面では、浮かせるキックを検討できます。
ボールを浮かせると何が変わる?
ボールが空中を移動することで、地面の一部を通過せずに進められます。
ただし、浮かせれば必ず有利になるわけではありません。
空中での移動距離に加え、着地後の跳ね方や転がり方も考える必要があります。
浮かせるキックの基本的な考え方
TECHNIQUE GUIDEサッカーの技術指導では、足の甲を使い、ボールの下側を適切に捉えることで、高さのあるパスを行う方法が紹介されています。
フットゴルフでも、足でボールを直接蹴ることで浮かせる技術が選択肢になります。
足で直接蹴って浮かせる
フットゴルフでも、足でボールを直接蹴ることで浮かせる技術が選択肢になります。
ボールをすくい上げる
FIFG・JFGAの公式規則では、ボールを意図的にすくい上げたり、引きずったりする動作は禁止されています。
ただし、FIFG・JFGAの公式規則では、ボールを意図的にすくい上げたり、引きずったりする動作は禁止されています。
足で直接蹴って浮かせることと、ボールをすくい上げることは同じではありません。
初心者は、無理に足先をボールの下へ差し込んだり、足で持ち上げようとしたりしないよう注意しましょう。
参考:JFGA公式競技規則・4-1-4.2 正しい方法でプレーする
最初は低い軌道から試す
初心者は、いきなり高くボールを上げようとする必要はありません。
まずは安全な練習場所で、通常のキックより少し軌道が高くなる動作を観察してみましょう。
着地した後にどれくらい転がるかも確認してください。
浮かせるキックを詳しく練習する方法については、今後の「ロブキック」記事で掘り下げます。
LAB 06アプローチの距離感を身につけるには?
アプローチでは、蹴る強さを調整する感覚が重要です。
遠くへ蹴る技術があっても、10mや15mといった距離へ安定して運べるとは限りません。
同じ10mでも結果が変わる理由
例えば、平らな芝生で10m転がす場合と、下り坂で10m進める場合を考えてみましょう。
同じ強さで蹴っても、最終的に止まる位置が変わる可能性があります。
地面の傾斜、芝の長さ、地面の硬さなどが関係するためです。
つまり、距離感は「何mなら何%の力」という単純な公式だけで決められるものではありません。
最初に覚えたい3つの距離
初心者向けの練習として、5m・10m・15mの3つを使う方法を提案します。
DISTANCE CONTROL練習距離と意識すること
- 5m
- 10m
- 15m
PRACTICE IDEAこれは蹴GOによる練習例であり、公式の距離区分ではありません。
最初は5mから始め、安定して蹴れるようになったら10m、15mへと距離を変えてみましょう。
振り幅だけで距離を決めない
振り幅を調整することは、キックの強さを考える手がかりになります。
ただし、同じ振り幅でも、足の速度、ボールの接触位置、地面の条件などによって結果が変わる場合があります。
「この振り幅なら必ず10m」という固定的な考え方ではなく、実際の結果を見ながら調整しましょう。
飛距離と停止距離を分けて記録する
ボールを浮かせる練習では、最初の着地点と最終的な停止位置を分けて確認するとよいでしょう。
地面を転がす練習では、蹴った位置から最終的に止まった場所までを確認します。
この違いを意識すると、アプローチで何を調整したいのかが分かりやすくなります。
LAB 07カップまで20m。どんなアプローチを選ぶ?
ここからは、実際のコースを想像しながら考えてみましょう。
CASE STUDY以下は技術を理解するための仮想的な場面です。実在するコースの攻略データではありません。
ケース① 20m先まで平らな芝生が続いている
カップまで約20m。
途中に大きな障害物はなく、芝生も比較的短い状態です。
このような場面では、地面を転がすアプローチが選択肢になります。
まずはボールからカップまでの方向を確認します。
次に、カップまで届く強さを考えてみましょう。
強く蹴りすぎると、カップを通り過ぎる可能性があります。
反対に、弱すぎれば手前で止まります。
考え方:方向と停止位置を意識し、転がす強さを決める。ケース② 20m先のカップの手前に長い芝がある
カップまでの途中に、芝の長い場所が広がっています。
この場所を転がすと、ボールの勢いが弱まる可能性があります。
そこで、芝の長い部分を越えるように少し浮かせる選択が考えられます。
ただし、着地した後の転がりも確認する必要があります。
考え方:通したい経路だけでなく、着地点と停止地点を考える。ケース③ カップの奥に池がある
カップまでは15mほど。
ただし、カップを通り過ぎると池に近づく状況です。
この場合、カップへ届くことだけを考えるのは危険かもしれません。
強く蹴りすぎたときに、ボールがどこへ進むかを想像してみましょう。
池に入る可能性があるなら、手前に止める選択も考えられます。
考え方:カップインの可能性だけでなく、外した場合のリスクも考える。ケース④ カップまで10mだが下り坂になっている
平らな場所なら10mを転がせるとしても、下り坂で同じ強さが適切とは限りません。
ボールが傾斜によって想定以上に転がる可能性があります。
このような場面では、まず下り坂の先まで確認しましょう。
カップの奥が広いのか、すぐに障害物があるのかによっても判断が変わります。
考え方:距離だけでなく、下り坂による転がりを考慮する。ケース⑤ カップの手前にバンカーがある
カップを直接狙うと、ボールがバンカーに入る可能性があります。
ここでは、バンカーを越えるルートと、避けるルートを比較してみましょう。
十分な余裕をもって越えられるか分からない場合は、バンカーの横や手前を目標にする方法もあります。
ただし、コース形状によっては、そのような安全な経路がない場合もあります。
考え方:成功した場合だけでなく、失敗した場合の次の一打も想像する。概念図各カードの上空図は「コース攻略のイメージ」です。青い線は空中の軌道や避けるルートの例、オレンジの点線は転がりや直接狙うルートの例です。

LAB 08アプローチはカップを直接狙うべき?
アプローチというと、カップにできるだけ近づけることが目標になります。
しかし、毎回直接カップインを狙うことが最善とは限りません。
3つの狙い方(コース攻略のイメージ)
概念図3つの狙い方の位置関係を示した図です。どれが有利かはコース形状によって変わります。
カップを直接狙う場合
障害物が少なく、距離も把握しやすい場面では、カップを直接狙う選択が考えられます。
成功すれば、その一打でホールアウトできる可能性があります。
一方で、強く蹴りすぎるとカップを通り過ぎてしまうかもしれません。
カップの手前を狙う場合
カップの奥に池や急な下り坂がある場合は、手前を狙う方法も考えられます。
直接カップインする可能性は下がるかもしれませんが、次の一打を蹴りやすい位置へ運べる可能性があります。
カップの左右を狙う場合
カップの片側に障害物がある場合は、反対側を目標にする選択もあります。
ただし、左右どちらが有利かはコース形状によって変わります。
初心者が覚えたい「外したときの位置」
アプローチでは、成功したときだけを想像するのではなく、外した場合にどこへボールが止まるかを考えることも大切です。
例えば、カップの奥に大きく外すより、少し手前に止まったほうが次の一打を考えやすい場合があります。
反対に、急な上り坂が残る場所より、別の位置のほうが蹴りやすい場合もあるでしょう。
一打で入れることだけでなく、入らなかった場合も考えて狙う。
これが、アプローチで身につけたい考え方の一つです。
LAB 09芝の長さ・傾斜・地面の状態でアプローチは変わる
同じ距離でも、ボールのある場所や通る場所によって結果は変わります。
初心者は、蹴る前に地面の状態を確認する習慣をつけるとよいでしょう。
フェアウェイ
転がる経路を確認しやすい場合がある
ラフ
足を当てにくい、進み方が変わる場合がある
上り坂
平らな場所と同じ強さでは届かない可能性
下り坂
ボールが長く転がる可能性
横傾斜
転がる途中で方向を変えることがある
概念図断面・上空のイメージ図です。傾斜の角度や芝の長さを示すものではありません。
フェアウェイからのアプローチ
比較的芝が短く整えられた場所では、ボールが転がる経路を確認しやすい場合があります。
まずは地面の傾斜を見て、転がす方法が使えるか考えましょう。
ラフからのアプローチ
芝が長い場所では、足をボールに当てにくくなったり、ボールの進み方が変わったりする場合があります。
強く蹴れば解決するとは限りません。
まず、ボールがどのような状態で止まっているかを確認しましょう。
上り坂からのアプローチ
ボールを上り坂へ転がす場合、平らな場所と同じ強さでは目標まで届かない可能性があります。
しかし、どれくらい強く蹴ればよいかは傾斜の程度や芝の状態によります。
最初は無理に距離を合わせようとせず、状況を観察してみましょう。
下り坂からのアプローチ
下り坂では、ボールが長く転がる可能性があります。
カップの奥に何があるかも確認し、強すぎるキックにならないよう注意しましょう。
横傾斜からのアプローチ
左右に傾斜があると、ボールが転がる途中で方向を変えることがあります。
そのため、カップとボールを結んだ直線だけを見て蹴っても、想定した場所へ進まない可能性があります。
横傾斜の読み方については、別記事で詳しく扱います。

LAB 10アプローチで初心者がしやすい失敗
アプローチがうまくいかなかったときは、結果だけでなく、どのような判断と動作をしたかも振り返りましょう。
これらは原因を断定する表ではありません。
実際には、複数の要因が同時に関係することがあります。

失敗① 強く蹴りすぎる
短い距離なのに、ティーショットと同じような勢いで蹴ってしまう場合があります。
アプローチでは、必要な距離だけ進めることを意識しましょう。
失敗② ボールの着地点だけを考える
狙った場所へ着地しても、ボールがさらに転がることがあります。
浮かせるアプローチでは、着地後の動きにも注目しましょう。
失敗③ 毎回違うフォームで蹴る
蹴るたびに助走や軸足の位置、振り幅が変わると、結果も安定しにくくなる可能性があります。
まずは同じ条件で繰り返し蹴ることから始めてみましょう。
失敗④ すべてを一打で解決しようとする
カップまで距離が残っていると、できるだけ近くまで運びたくなるものです。
しかし、障害物がある場面では、安全な場所へ運んでから次の一打を考える方法もあります。
失敗⑤ 失敗の原因を一つに決めつける
例えば、ボールが右へ外れたからといって、必ず軸足の向きが悪かったとは限りません。
足の当て方、体の動き、地面の傾斜なども関係します。
練習では、一度に多くの動作を変えず、確認するポイントを絞ると振り返りやすくなります。
LAB 11アプローチで気をつけたい公式ルール
アプローチには技術上の判断だけでなく、競技上の規則も関係します。
ここでは、特に初心者が間違えやすいポイントを整理します。
① 止まったボールを勝手に動かさない
フットゴルフでは、原則としてボールが止まった場所からプレーします。
「少し蹴りにくいから」
「芝の上に置き直したいから」
という理由だけで自由にボールを移動させることはできません。
救済やマークなど、規則で認められた場合には、定められた手順に従います。
② ボールを足ですくい上げない
FIFG・JFGAの公開規則では、ボールを直接足で蹴る必要があります。
意図的に押す、引きずる、踏む、すくい上げるなどの動作は認められていません。
浮かせるアプローチを練習するときも、直接のキックとして認められる動作であることが必要です。
③ 靴底で意図的に蹴らない
短い距離を転がす場面でも、靴底を使って意図的にボールを蹴ることは認められていません。
足裏で転がすようにボールを運ぶサッカーの動作と、フットゴルフで認められるキックは区別する必要があります。
④ ボールが動いているときに次を蹴らない
フットゴルフでは、原則として止まっているボールを蹴ります。
ボールが転がっている途中で追いかけて蹴ることはできません。
公式規則には、キック動作開始後にボールが動き始めた場合などの例外もあるため、競技中は該当する規定に従ってください。
⑤ バンカー内では助走に制限がある
ボールがバンカー内にある場合、通常のアプローチとは異なる制限があります。
FIFG・JFGAのハザードキック規定では、助走や前方へのステップを行わずにキックする必要があります。
また、ボールの周囲の状況を改善したり、ボールの横で練習スイングをしたりすることにも制限があります。
詳しいルールと実践方法は「バンカーからの蹴り方」の独立記事で解説します。
⑥ フットゴルフのグリーンとゴルフのグリーンは違う
ここは特に注意したいポイントです。
フットゴルフでは、カップのある区域をグリーン、またはグリーンゾーンと呼びます。
一方、ゴルフ用のグリーンは、ゴルフのカップが設けられた別の区域です。
JFGAの規則4-5-4では、ゴルフ場側が明確に認めない限り、ゴルフのグリーン内からボールをプレーすることは禁止されています。
ゴルフ用グリーンにボールが止まった場合は、規則に基づく処置が必要です。
フットゴルフのカップ周辺だからといって、ゴルフ用のグリーンで自由にキックしてよいわけではありません。
⑦ 競技ラウンド中に練習キックをしない
FIFG・JFGAの公式規則では、競技ラウンド中やホール間の練習キックは禁止されています。
アプローチを練習する場合は、施設や大会が認める練習エリアと時間を利用してください。

キックやバンカーに関するルールは、「キックのルール解説」や「バンカーのルール解説」でも確認できます。
LAB 12アプローチの練習方法|初心者向け5つのメニュー
アプローチの距離感を身につけるには、自分が蹴った結果を繰り返し確認することが大切です。
ここでは、初心者が取り組みやすい5つの練習方法を紹介します。
PRACTICE IDEA以下は蹴GOによる練習提案です。FIFG・JFGAの公式トレーニングメニューではありません。練習は、ボールを蹴ることが認められた、安全な場所で行ってください。
DRILL 01|5mの方向合わせ
- 目的
- インサイドキックで狙った方向へ転がす
- やること
まず、5mほど先に目標を設定します。
ボールの後ろから目標を確認し、インサイドキックで軽く蹴ります。
- 確認ポイント
結果を見て、左右どちらへ外れたかを確認しましょう。
同じ場所から数回蹴り、方向が安定しているかを観察します。
- 注意
- 最初は距離をぴったり合わせることよりも、方向を意識してみてください。
DRILL 02|距離を蹴り分ける
- 目的
- 蹴る強さを調整する
- やること
5m・10m・15mの目標地点を設定します。
まず5mを狙い、次に10m、最後に15mへと距離を変えてみましょう。
慣れてきたら、10m、5m、15mというように順番を変えます。
- 確認ポイント
- 同じ距離を繰り返す練習と、距離を変える練習の両方を試してみてください。
DRILL 03|着地点と停止地点を分けて確認
- 目的
- 浮かせた後の転がりを知る
- やること
ボールを浮かせる練習が安全にできる場所で行います。
まず着地点の目標を決めます。
次に、実際にどこへ着地したのかを確認しましょう。
さらに、最終的にどこへ止まったのかを観察します。
- 確認ポイント
- この練習では、着地点と停止地点が異なることを確認します。
- 注意
- 最初から正確な距離を狙う必要はありません。
DRILL 04|手前に止める練習
- 目的
- 蹴りすぎを防ぐ感覚を覚える
- やること
目標地点の奥に、仮想の「越えてはいけないライン」を設定します。
このラインを越えない範囲で、できるだけ目標に近づけることを考えます。
- 確認ポイント
- カップの奥に障害物がある場面を想定した練習です。
- 注意
実際の池や危険な場所を使用する必要はありません。
無理にギリギリを狙うのではなく、余裕を持った目標を考えることから始めましょう。
DRILL 05|転がすか、浮かせるかを選ぶ
- 目的
- 状況に合わせたキックを考える
- やること
安全な練習場所で、地面を転がす目標と、少し浮かせて運ぶ目標を設定します。
それぞれについて、「どの経路を通すか」「どこに着地させたいか」「どこに止めたいか」を考えてから蹴ります。
- 確認ポイント
- まずは、状況によって選択肢が変わることを理解するための練習です。
- 注意
- 最初からどちらも上手に使い分ける必要はありません。

LAB 1315分でできる初心者向けアプローチ練習
短い時間で練習したい場合は、次のようなメニューも考えられます。
- 0〜3分軽い準備運動と方向確認体を慣らす
- 3〜6分5mの転がし方向を確認
- 6〜10分5m・10m・15mの距離調整強さの違いを知る
- 10〜13分着地点と停止地点の確認転がり方を観察
- 13〜15分苦手だった距離の復習練習結果を振り返る
※時間と距離は初心者向けの練習例です。公式基準ではありません。
無理に15分すべてを使う必要はありません。
特にボールを浮かせる練習は、安全な場所と十分なスペースが確保できる場合に限ってください。
また、痛みや違和感がある場合は無理に続けないようにしましょう。
練習の結果を簡単に記録する
記録する項目は、複雑でなくても構いません。
例えば、
- 狙った距離
- 実際に止まった位置
- 左右どちらへ外れたか
- 使用した蹴り方
- 地面の状態
などです。
毎回同じような条件で練習すると、自分の変化を確認しやすくなります。
ただし、練習場所と実際のコースでは、芝の状態や傾斜が違うことがあります。
練習結果がそのまま実際のコースで再現されるとは限らない点にも注意してください。
LAB 14アプローチが上達したかどうかは何で判断する?
アプローチの上達を、カップインの回数だけで判断する必要はありません。
もちろん、直接カップへ入ればうれしいものです。
しかし、毎回カップインできなかったとしても、技術が向上していないということではありません。
狙った方向へ転がる回数が増えた
方向のばらつきが以前より小さくなれば、キックが安定してきた可能性があります。
距離のばらつきが減った
同じ目標へ繰り返し蹴ったとき、停止位置が近くなっていれば、距離感を調整する感覚が育ってきたと考えられます。
着地点と停止地点を意識できるようになった
以前はカップだけを見ていた人が、着地後の転がりまで考えられるようになることも変化の一つです。
障害物を避ける選択ができるようになった
カップへ直接向かうだけでなく、コースの状況を見て別のルートを選べるようになることも、プレーの幅を広げます。
次の一打を考えられるようになった
アプローチでカップへ近づけるだけでなく、次の一打を蹴りやすい場所を考えられるようになることも大切です。
こうした変化は、一度の練習では分からないかもしれません。
少しずつ経験を重ね、自分の得意な距離や蹴り方を知っていきましょう。
LAB 15アプローチ前に確認したい5つのポイント
実際のコースでは、毎回すべての技術を細かく考える必要はありません。
まずは次の5つを確認してみましょう。
KICK CHECKアプローチ前の5つのポイント
一打ごとの確認用チェックです。チェックの状態は保存されません。
この5つを考えたら、自分が使いやすい蹴り方と強さを選びます。
重要なのは、すべてを完璧に判断することではありません。
蹴る前に「何を狙っているか」を自分で理解できていることです。

LAB SUMMARYまとめ|アプローチは「どこに止めたいか」から考えよう
フットゴルフのアプローチでは、方向と距離の調整が重要になります。
初心者は、まず次の5つを覚えておきましょう。
- 転がすアプローチから基本を覚える
- 必要に応じて低い軌道や浮かせるキックを選ぶ
- 着地点と最終的に止まる場所を分けて考える
- 芝の状態・傾斜・障害物を確認する
- カップインだけでなく、次の一打も考える
ティーショットで遠くまで蹴ることができても、カップの近くへ正確に運べるとは限りません。
アプローチでは、必要な距離を考え、ボールの動きを予測しながら蹴る技術が求められます。
最初から難しい浮かせ方や回転を覚える必要はありません。
まずは短い距離を転がし、狙った方向へ進む感覚を身につけましょう。
- LEARNアプローチの考え方を知る
- PRACTICE短い距離を転がして練習する
- PLAY実際のコースで試す
- IMPROVE止まった位置を振り返る
そして、実際のコースでさまざまな状況を経験することで、どのようなアプローチが自分に合っているのかを少しずつ理解できるはずです。
一打ごとに考えて蹴ることも、フットゴルフの面白さの一つです。
FAQフットゴルフのアプローチでよくある質問
フットゴルフのアプローチとは何ですか?
カップやその周辺を目標として、ボールを近づけるためのキックを指す言葉です。転がす方法や、浮かせる方法などがあります。ただし、公式規則で「何m以内」と一律に定められた技術区分ではありません。
アプローチではどの蹴り方がおすすめですか?
初心者は、まずインサイドキックでボールを転がす練習から始めるとよいでしょう。方向と距離を観察しやすく、短い距離から取り組めます。ただし、障害物や芝の状態によって適切な蹴り方は変わります。
アプローチではボールを浮かせたほうがよいですか?
必ずしもそうではありません。途中に大きな障害物がない場合は、転がす方法も選択肢になります。浮かせる場合は、着地点とその後の転がりを考える必要があります。
アプローチの距離感を合わせるにはどうすればよいですか?
5m・10m・15mなど、異なる距離へ繰り返し蹴る練習が考えられます。最初は平らな場所で、ボールがどこに止まったかを観察しましょう。距離は練習例であり、公式基準ではありません。
アプローチで足の裏を使ってもよいですか?
FIFG・JFGAの公式規則では、靴底で意図的にボールを蹴ることは認められていません。また、ボールを押したり、引きずったり、すくい上げたりする動作も禁止されています。足による直接のキックとして認められる方法を使用してください。
カップの近くでは必ず直接狙ったほうがよいですか?
必ずしもそうではありません。カップの奥に池やOBがある場合などは、手前の安全な場所を狙う選択も考えられます。成功した場合だけでなく、外した場合にどこへ止まるかも考えましょう。
フットゴルフのアプローチはどこで練習できますか?
ボールを蹴ることが認められた練習施設や、フットゴルフコースの指定された練習エリアなどを利用してください。施設や大会によって練習可能な場所と時間は異なります。また、公式競技のラウンド中やホール間の練習キックは禁止されています。
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アプローチの基本を理解したら、関連する技術も確認してみましょう。

READY TO PLAY?
覚えたアプローチを、実際のコースで試してみよう
アプローチの基本が分かったら、実際のフットゴルフコースで試してみませんか。
コースには、平らな芝生だけでなく、上り坂や下り坂、ラフ、バンカー、池など、さまざまな条件があります。
練習で覚えた技術が、実際のコースでどのように使えるのかを考えることも楽しみ方の一つです。
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蹴MAPでフットゴルフコースを探す参考・確認資料
情報確認日:2026年10月10日
本記事では、以下の資料を確認しました。
OFFICIAL RULE競技規則・公式情報
- FIFG|FootGolf Rules & Player Guidelines
国際フットゴルフ連盟・公式競技規則確認内容:フットゴルフの競技目的/ショット・キックの定義/正しいキック方法/ボールの扱い/グリーンゾーン/ハザードキック/練習に関する制限 - FIFG|Rules of the Game 2025
FIFG公式競技規則PDF2026年10月10日時点で確認できた公開版の競技規則です。ボールのプレー方法、ハザード、グリーン、コース上の各種処置を確認する資料として使用しました。 - JFGA|フットゴルフ規則
日本フットゴルフ協会・公式規則確認内容:キックの定義/禁止されている動作/正しい位置からのプレー/ボールをマークする手順/ハザードキック/グリーンゾーンとゴルフ用グリーンの違い/練習キックの制限 - JFGA|基本ルール
日本フットゴルフ協会・基本ルール確認内容:フットゴルフの基本的な進行/カップインの考え方/ボールの取り扱い/グリーン周辺の基本的なルール
TECHNIQUE GUIDEボールを蹴る技術・指導資料
- England Football Learning|Different passing techniques in football
イングランドサッカー協会・パス技術解説確認内容:インサイドキックの特徴/足の甲を使ったキック/ボールを浮かせる技術/キックの使い分け - England Football Learning|How to coach players on passing
イングランドサッカー協会・パスの指導方法確認内容:正確なキックの考え方/複数の蹴り方の特徴/練習における反復と観察/技術を身につけるための指導上の考え方 - England Football Learning|Passing and receiving session: building technique
イングランドサッカー協会・2026年のトレーニング資料確認内容:複数のキック方法を試すこと/練習条件を変える方法/プレーヤーに合う技術を見つけるための指導/練習内容を状況に合わせて調整する考え方
資料に関する注意事項
FIFG・JFGAの資料は、フットゴルフの競技規則を確認するために使用しています。
一方、England Football Learningの資料はサッカーの技術指導資料であり、フットゴルフ専用の指導基準ではありません。
本記事で提案した距離別の練習、アプローチの選択方法、仮想的なコース攻略例などは、初心者の理解を助けるために蹴GOが整理した内容です。
特定の蹴り方が必ず成功することや、全選手にとって最適であることを示すものではありません。


